2024/06/21 00:15 |
[PR] |
2011/05/03 23:41 |
ゴールデンウィーク |
「GWだよ!もう一人のボク!!」
相棒は朝から何やら騒いでいる。GWって何だ?
「長い休みってこと!ねぇねぇ、どこか遊びに行こうよ」
どうやら学校が連休というものらしいな。これは相棒とイチャイチャできる期間が長いということじゃないか。
GWとやら、礼を言うぜ☆
「俺は別にどこでもいいぜ。相棒と一緒なら何処でだって楽しい」
むしろ何処にも行かず、ずっと家でアンナコト、ソンナコトしていたいぜ!!
「うぅ~ん、旅行はお金が無いから無理だけど…」
旅行!?…いい…。
旅先の旅館…。
露店風呂で頬を染める相棒。頬だけでなく体まで染まり…
「ねぇ…もう一人のボク…ここ…お風呂…だよ?誰か…来ちゃう…」
「そんなもの、見せてやればいんだ、相棒…」
「あぁ…もう一人のボク…やぁん」
そして二人は湯けむりの中、体を交わらせ…
「もう一人のボク?」
は!?
いけないぜ、ちょっとトリップしちゃったぜ。
「す、すまない。旅行はちょっと予算が難しいな。俺は本当に何処だっていいぜ」
相棒が一緒にいてくれれば、それだけで嬉しいんだ。
「う~ん…じゃあ、いつも通りゲームセンターとかでいい?」
「ああ、一緒に行こう」
相棒は俺の手を握った。
「えへへ~デート~」
あ、相棒!!何て可愛いんだ☆
ゲームセンターでは相棒が一生懸命いろいろなゲームを楽しんでいた。
俺は横から見たり、相棒と中身を交代して遊んだり。
UFOキャッチャーというので、ぬいぐるみを取ったら相棒が凄く喜んでいた。
「凄い!!もう一人のボク!!一回で取れちゃった!」
「そうか?」
ネコの形をした結構大きめのぬいぐるみだ。
「相棒、俺からのプレゼントだぜ」
「ええ!いいの!?ありがとう…」
ギュ…とぬいぐるみを抱きしめる相棒。その姿だけでも鼻血が出そう。
ゲームセンターに行ったあとはカード屋に行った。
「どれにしようかな~」
相棒はどのパックを買うか悩んでいる。俺も悩む。
「もう一人のボクは透視とかできないの!?」
それは無理だぜ!!
「あ、相棒…いくらなんでも俺にはできないぜ」
相棒は俺をどう見ているんだ。
「キミならできそうだと思ったんだ」
す、すまない相棒。俺に透視ができれば!!
「これにする!キミは?」
「俺はこっちを頼むぜ」
会計を済ますと早速パックを開封した。
「やった!いいカード!キミのは?」
「俺も結構いいな。やったぜ相棒」
相棒が笑う。
相棒が喜ぶと俺も嬉しい。
カードを買ったり、ゲームをしたりするのはもちろん楽しいけれど、相棒と一緒だから何だって楽しい。
大好きだ、相棒。
「疲れちゃった~、公園で休もう?」
長いこと歩き回ったからな。
俺と相棒は公園のベンチで休むことにした。
「ぬいぐるみ、ありがとう」
相棒はネコのぬいぐるみを抱いたままニコニコしている。
こんなに喜んでくれるなんて。嬉しいぜ。
「そんなものでいいのならいくらでも相棒にあげるぜ」
「ボクはキミがくれるものなら何でも嬉しいよ」
ぬいぐるみを抱きしめながら相棒が俺を見つめる。大きな目がパチパチして可愛い。ハァハァ。
「それはね、形のないモノでも…とっても嬉しいんだ」
「?」
形のないもの?なんだそれは?
「形のないもの?」
相棒は頬を赤くしながらつぶやいた。
「キス…してくれたり…一緒にいてくれること!」
あ、相棒…!
「俺も!俺も同じだぜ!!相棒と一緒にいるだけで嬉しい!」
「ほんと?嬉しいよ」
俺は相棒にキスをした。唇に触れるくらいの軽いキス。
「えへへ~、チュウしちゃったね」
本当はもっといろいろしたいが、ここは止めておこう。なんかいい雰囲気だし。
「いつも一緒にいてくれてありがとう」
「相棒…」
「これからも…一緒にいてね?」
「ああ、ずっと一緒にいる」
「約束だからね」
今度は相棒から俺にキスしてくれた。
柔らかい唇。俺はクラクラしそうになる。
「相棒…そんなにキスされたら…もっといろいろしちゃいたく…なる…」
「え!ここでは駄目だよ!」
やっぱり駄目だった!
「…家に帰ったら…いっぱいしよ?」
あ、相棒!!!
俺は相棒を抱きしめた。
「く、苦しいよ!もう一人のボク」
「相棒、大好きだ」
俺には相棒を喜ばせるお金も何も無いけれど、一緒にいて喜んだり笑ったりできる。
GWってやつはよくわからないが、結構いいものだと思った。
相棒の手を繋ぎながら帰る。
「キミ早足になってる」
ギクー!
「き、気のせいだぜ」
「エッチだな~」
「な、なんだよ、相棒!!先に誘ったのは相棒だぜ」
「え~、ボクのせい?」
相棒が笑う。
俺は相棒の笑顔をずっと守りたい。
相棒を守りたい。
ずっとずっと…。
- トラックバックURLはこちら